急に真面目な話をひとつ

  2017/08/22

つまり、どこにも行きたくない-F1000868.jpg

イスラエルがガザとかいうところを攻撃しているらしい。いや、違うかも。構図があんまりよくわからない。とにかくは戦争をしておるらしいことがニュースで毎日流れておる。ちょっとは調べてみたんだけど、今回の戦争に至るまでの経緯が複雑すぎてよくわからない。誰かわかりやすく教えてください。
最近、いや前からかもしれないけれど戦争に興味がある。もっといろいろ勉強したかったりする。
で、イスラエルなんだけど、その攻撃の様子を逐一YouTubeにアップしているらしいのである。自分たちがいかに正しい戦争をしているかということをアピールする目的らしいのだが、そもそも正しい戦争などというものはない。
珍しい。いま、こうして書きながら“戦争”のことを考えていると胸が痛んできた、し、ちょっと泣きそうな気分になってきた。しかしその胸の痛みが戦争によってのみなのかは定かではない。
戦争はよくない、いやほんと、真面目な話。
なんかの本で読んだんだけど、宗教的な戦争をやってないのは仏教だけらしい。
なんか、知識が浅いぼくでもなんとなくそりゃそうだろうなと思うんだよ。キリスト教とかイスラム教は基本的に断言し過ぎるきらいがある。そりゃあ神様の話だから“かもしれない”じゃ困るんだけど、キリストは死んで三日後に蘇った、じゃなく、蘇ったと言われている、じゃ神様の存在そのものが危うくなるんだけど、なんだか聖書やコーランの話は完成されすぎているような気がする。
宗教において、一つを信じるということは、その他一切を信じないということだ。
日本には八百万(やおよろず)の神が居ると言われるのだが、僕としてはそういうのが一番いいんじゃないかと思う。
こっちも正しいけどあっちも正しい、という考え方。たぶん日本人なら誰でもそういう思考回路が当たり前に理解できると思うんだけど、世界ではそうではなかったりするんだろう。仏壇の横にクリスマスツリー、神棚に赤ワイン、なんてあり得ない。
自分たちだけが正しいと考えた瞬間、世界中が敵になり、戦争は始まることはあっても終わることはない。
だいたい世界の人口の三分の一が信じてるような神様って、ちょっと巨大すぎやしないだろうか。いくら神様が無限の存在だからって、何十億という人間を管理するのは大変だろう。1から100000000まで、数えあげるだけでも大変なのに、なおかつその一つ一つの生まれから悩みから夢から死までいちいち細かく管理してたら、それだけで地球46億年が経過してしまいそうだ。
だからまあ、八百万の神でいいと思う。
町内にある神社を信奉するくらいでいいんじゃないか。町内ぐらいなら、神様だって“ああ、君は絵を描いてたんだっけ”くらいの余裕は持てるだろう。
というか究極、単純すぎることなはずなんだ。人がいかにもこれでもかと大事にしている何かに対して「それはゴミだから捨ててやるよ」なんて言わないでしょう。人が大事にしてるものは自分も大事にすればいいじゃないか。
いますぐにやめなさい、その戦争を。理由はよくわからんが、あとでゆっくり聞くから、とりあえずはやめなさい、いやほんと、真面目な話。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

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