尽きる気がしない

最終更新: 2017/08/22

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秋葉原無双からもう一週間かと、なんだか不謹慎だけど日が長くなってきたのとほとんど同じような感覚で時の流れの早さに感じ入る。
ツトムの死刑執行。関連書籍でツトムの小説とか読んだから、僕の中ではスガシカオ程度の認知度はあって、まあ有名人だ。
ツトム事件について振り返る記事を読んで、ああ、心底キチガった人間だったんだなと、当たり前の感慨をいだく。
事件は1988年だったか、僕が6歳のころか。殺された子供とニアミスな年齢だ。親は心底心配だったろうな、とか思いを馳せれる自分にまた、やたらと牧歌的な時の流れの無常を感じる。
そう、凄惨な事件の話だった。たまたま僕は殺されたりということがなかっただけで、あるいは僕は今、仏壇の中で位牌だったかもしれない。
今日まで無事で生きれる確率は厳然たる数字で表すことができて、それを乗り越えたと言っても過言ではない。
しかしそういうのって、なんか腑に落ちない。たとえば何億という精子の中の一番で生まれてきたんだから、きっとあなたは素晴らしい的な教え。
きりがない。たまたま宇宙があってたまたま地球ができて何故だか奇跡的に大気ができてこれまた恐ろしい確率で水ができて海ができて生物が生まれて弱肉強食とかあって哺乳類がでてきて人間になったりして槍投げたり弓打ったり火 起こしたり、でまあたまたま文化というようなものが生じて発展して戦争とか権力とか時代の流れとかあって、ようよう近代になったかと思うとまた戦争に駆り出され手榴弾なげたり鉄砲打ったりしつつやっぱり奇跡的な運のよさで帰国し 結婚し腹み、またその子供が育ち結婚し腹み、と、ああ気が遠くなる。
そんな一切をいちいち考慮してたらただの2、3歩あるくだけで感動感激感涙の雨あられ、もはや我が人生思い残すことなし、って生まれた瞬間7歩あるいて天上天下唯我独尊て言うにきまっとるわ。

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新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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