僕らの愛する暴言

  2017/08/22

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高校生の時の同級生が出てきていた。何故か砲丸を買わされていた。5キロと25キロの砲丸を二つずつ。その帰り道、僕は5キロの砲丸を握りしめ、えもいわれぬ疎外感を味わっていた。
冷たさで目を覚ました。派手な寝汗が冷たかった。すぐにシーツを全部まとめて洗おうかと思ったけれど、眠気が勝って無視してもう一度眠った。
それからさらに数時間、寝ぼけ眼で携帯を開く。ニュースを見た。高校生が自殺していた。ブログに死ねと書き込まれたのを苦にしての自殺らしかった。瞬間、僕はくだらない理由だと思った。しかし逆に崇高な理由とは、を考えた。国のため、潔白のため、抗議のため、忠義のため、死ねと書かれたため。死に陳腐も崇高もない気がする。その人が居なくなる、ただそれだけだと思う。
ニュースで事故や事件の死亡者が報じられる時には必ず年齢が出てくる。去年死んだ僕の祖父はその年齢を見てたいてい次の内のどちらかを笑いつつ、顔をしかめつつ言っていた。
「年寄りならええ」
「小さい子供じゃのに」
その価値観、僕はとてもいいと思うんだけど。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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