やっぱりぼくは死にたいのだった
最終更新: 2017/08/22
別にわざわざ死にたいと願わなくたっていつかは死ぬんだけども。むしろ嫌でも死んじゃうんだけども。
今日は近所の古本屋に行き、ゆる~い買い物依存症な僕はちょっと1、2冊のつもりで10冊くらい買い込んでしまう、しまった。買って満足してしまう、しまった。
そしてその中の一冊、嵐山光三郎著「死のための教養」を片手に散髪にゆく。
相変わらずこの手の新書が大好きで、しかもこの本はやけにおもしろくて、瞬く間に僕の頭が刈り込まれる順番が回ってきた。
で、その中で印象深い一文があった。
それは哲学者ヴィトゲンシュタインの言葉で、「死は人生の出来事ではない。死の直前に人生は終わるのであるから」。
なるほど!なるほど!なるほど!確かに!確かに!確かに! と僕はミスター味っ子のごとく海を割り城を着て世界を駆け抜け宇宙に飛んで納得してしまった。
それにしてもなんなんだろう、死というものは。そしてなぜに死に対する興味が尽きないのだろう。
遠くて近い、近くて遠い、明日死ぬかもしれないし50年後も全然元気かもしれないし、しかしとにかくは誰もかれも死んでしまう。死んでしまう。
ああ、死に関する話が好きすぎる、とかなんとか言ってニヒルぶりながらもその一方で「女は男のどこを見ているか」なんて「おまえモテたいの?」なんて半笑いで言われそうなちょっと電車の中では読みたくないようなタイトルの本も買ってたりして、おめえは一体なんなんじゃい、という感じなんだけど、根本にある意識としては、ぼく、賢くなりたいんです、物知りになりたいんです、切実にそう思うんです、って、んなこと言ってる時点で赤っ恥だけど、ね。

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
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