説明はいらない

  2017/08/22

つまり、どこにも行きたくない-F1000226.jpg

画像の大竹伸郎著「ネオンと絵具箱」より引用。
「画家」になるというごく個人的かつ無謀な思いがイギリスへ渡る大きな切っ掛けではあったが、いつの時代もそんな思いにマニュアルやら世間の同情はない。
どんなに何を思い込もうができる限り絵や写真を残そうが、それが青春の一ページになることはあっても、その先の希望する未来につながる確証は何もない。
たとえ「火星」に身を置いてみたところで自分の思いがその先どのようにつながっているのかをあらかじめ知ることは出来ないし、考えてみればそれはかなり残酷なことでもある。
しかしだからこそ、その時の「今」が人の記憶の奥底に入り込むのだと思えるし、また様々な人々との出会いに予想外の彩りを与えるのに違いない。
引用終わり。
残酷な真実、だけど、だからこそ納得。
ある人が世に出る人はすべからく文章がうまいと言っていたが、確かにという気がする。
彼は文章がうまい。いや、引用した文章は内容に感銘を受けたんだけれども、全体的にうまい。
ちょっと、大竹伸郎を好きになる土曜日の朝。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

ご支援のお願い

もし当ブログになんらかの価値を感じていただけましたら、以下のいずれかの方法でご支援いただけますと幸いです。

Amazonギフト券で支援する
→送信先 info@tomonishintaku.com

Amazonほしい物リストで支援する

PayPalで支援する(手数料の関係で300円~)

     

ブログ一覧

  • ブログ「むろん、どこにも行きたくない。」

    2007年より開始。実体験に基づいたノンフィクション的なエッセイを執筆。アクセス数も途切れず年々微増。不定期更新。

  • 英語日記ブログ「Really Diary」

    2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。

  • 音声ブログ「まだ、死んでない。」

    2020年より開始。ロスのホームレスとのアートプロジェクトでYouTubeに動画をアップしたところ、知人にトークが面白いと言われたことをきっかけにスタート。その後、死ぬまで毎日更新することとし、コンテンツ自体を現代アートとして継続中。

  関連記事

わかめと長ネギと麩の味噌汁、の料理レシピ

どうもみなさん、バレンタインデーはいかがでしたか。ほんのわずかにご機嫌だったわた ...

財布を無くした( 過去形)

2008/12/18   エッセイ

この焼酎のせいだ。樋口と二人で一リットルは飲んでしまった。おかげで僕は記憶がない ...

フリーター、野宿者、そして衰退する日本(1)

早朝に一日一時間制作、帰ってランニング、しかし体重動かず66.2kg。 今日はい ...

さくら水産の品格(居酒屋編)

大人と呼ばれるようになって十年も経てば、誰しも”酔いどれたい”という日があるもの ...

大人のさびしさ

幼いころにはお母さん。思春期には友人。そして大人になれば恋人あるいは妻。それぞれ ...

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。

Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited. All Rights Reserved.

Copyright © 2012-2025 Shintaku Tomoni. All Rights Reserved.