30分のランニング自慢

最終更新: 2017/08/22

つまり、どこにも行きたくない-F1000095.jpg

ストイックな生活をすると、たとえ1日でもストイックをすると誰かに言いたくなる。
ねえねえねえねえおれねえ昨日は23時から30分走ってねえ1時過ぎに寝てねえ4時30に起きたんだよねえがんばったねえすごいねえばかねえいやねえもうええねえ。
いやしかし今日の朝はようやくでシェルに出す絵が固まって、これはいい! と思ってパソコンの画面を写メってチラチラ見てるんだけどやっぱなかなかいい絵になりそうだ。いや良いと思う!そう思う!
が、どこかで見たような画風な気がしなくもないなあ、いやでも今回はマチエールぼっこぼこにしてデジタルと手書きの妙を融合させてやるのだ!とかちょっとだけ鼻息荒くがんばるか、な。
でまあ、描く絵が決まったら完成するのは時間の問題で、しかしそれよりなによりもっと面白い発想を考えなくてはならんのだARTDISFORのために。
てか昨日、世界堂に寄ったせいでいつもより夜遅い家路を辿りながら、思った。
あー、おれってほんとに決まりきった行動するよな。そしてほんと寄り道ってのをしない奴だな、と。
それから、父のことを思った。
父はいつも定時に帰ってきていた。だいたいは19時プラスマイナス10分くらいには、まるで時計のように父のバイクの音が聞こえてくるのだった。
幼少の頃の記憶というのはけっこういい加減なものかもしれないけれど、父の帰宅時間が狂ったことはまず無かったと思う。もちろん出勤時間も。
あの懐かしい夕暮れ時のバイクの音を思い出しながら、父は寄り道がしたくなったことはないんだろうかと思った。
もちろんバイク通勤だからお酒は飲めないにしろ、本屋くらいには立ち寄ったっていいはずだ。
しかし父の帰宅はいつもまったく正確だった、いや、律儀という方が、いやいや家族思いという方が正しいのかもしれない。
しかしまたちょっと考えると、いやいやそれらも正解とは言えないと思った。
きっと父はそんな“感情“のためにいつもきっかり帰宅してくるのではなく、その生得の“性格”のためにいつもきっかり正確なルーチンワークを行っていたのだ、と。
だって僕もそういう“正確”なのだ。芸術なんて千変万化なことを志ながらも、実のところは毎日同じことをすること、昨日と同じように生きることをよしとしているようなところがある。
性格だよ、性格。
感情は往々にしてブレるものだけど、性格に関してはそうそうブレるものではない。
まあそれでもやっぱり父は偉大だと思うけどね、一応は。

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新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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