肉が焼けるにおい

  2017/08/22

つまり、どこにも行きたくない-F1000285.jpg

先日相変わらずなジョギングに励んでいると日曜日だったせいもあり多摩川河川敷ではバーベキューやらなんやらかんやらとにかくは肉焼いてビール飲んでガハハハハ子供はギャーピーがあちこちで繰り広げられていてそれはそれはまるで湘南の海水浴場のごとき賑わいであった。
で、そこにかかる水道橋をせっせと走る僕の鼻先に河原から舞い上がる肉の焼けるにおいがからみつく。
で、思った。昔はこの“肉の焼けるにおい”というのがそれはもうあちらこちらで年中漂ってたんだろうなあと。昔というのは原始時代とか、そのあたりを指して言ってる。
もしかしたら生肉を食べるのが主流だったのかもしれないが原始人の肉の食い方はピッコロに鍛えられているときの悟飯でありウゴウゴルーガなのであり、やっぱり恐竜をざっくりジュウジュウとやっていたのだと思う、そう思わせておいてくれ、そっとしておいてくれ。
時代は現代に戻り多摩川沿いを走る僕だけど、肉の焼けるにおいって魅力的な反面ひどく下品なにおいでもあるなあと思う。
牛でも豚でも鶏でもまあだいたいは似たようなにおいを放ちながら焼けてゆく。から、犬でも猫でも人間でも似たようなにおいでもって焼けるんだろう。
しかし火葬場で感じたにおいは肉の焼けるにおいではなくて、なんかとても無機質なものを焼いたようなにおいがした、気がする。もちろんそれは食欲をそそるにおいではなかった。(超高温で焼いてるからだよとかいう回答は無用)
命あっての物種という言葉はこのあたりにルーツがあるのかもしれない。人間死んだらつまらん、とか。
少なくとも牛豚鶏は食べられる。死んだらつまらんというかとっても美味しいありがとう。
人間とはなんだろか。虎は死して皮を残し人は死して名を残す。
人間の頭でっかちがすべての始まりなんだろうとか分かったような分からないようなまとめでごめん。ごめん、と謝るのがマイブームでごめん。切り捨て御免。

新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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