突き進むしかない仕組み
2017/08/22
たまにはなんか楽しげな話でも書けるといいんだけど、どうして、最近はそっち方面に揺れていかない。
ステンレスのバットに水を張って、絵の具をぐねぐね混ぜたり溶かしたりなすりつけたりして調子が出てくるのは零時を回ったあたり。その時点で焼酎水割り2杯くらいか。最近は実家から送ってきた“いりこ”や昆布をもぐもぐかじりながら酒を飲み、絵を描いている。
2時を回ってもう少し進めようか迷い、進められそうな時に進めるべし、と結局作業は3時を超える。それからシャワーを浴びるが格別気持ちいいわけもない。ずるりとしたぬるま湯のような疲れが体のどこかに堆積していて、まあ、疲れている、と感じる。
眠る前には決まって携帯でニュースを見る。ぼくはもっぱら殺人事件系が好きで、そんなトピックスが出ているととりあえずは詳しく読む。で、ほんのちょっとだけそうなってしまった人間模様に思いを馳せる。
次に、たいして理解もできないのに政治の話や環境の話題も目を通す。原油高騰とかあって、ああ、小麦が値上がりする前にラーメン食いにいっとけばよかったな、なんてちっぽけすぎることを思ったりする。時刻は4時を回ろうとしている。三時間、半くらいか、と携帯を閉じて目を閉じる。昔はそこから色んなことを長々と考えたりできたのに、今では“なんか考えよう”と思った次の瞬間には電子音がけたたましく鳴り始める。
起き上がって、昨日進めた絵を見やる。先ゆきが不透明であることを喜べたら。
広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
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2019年より開始。もともと英語の勉強のために始めたが、今ではすっかり純粋な日記。呆れるほど普通の内容なので、新宅に興味がない人は読んで一切おもしろくない。
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