不安、高揚、ヤケクソ、萎縮
2017/08/22
土日はブログをさぼりがち。理由は聞かないでくれ。どうでもいいけど、ガムの甘い匂いがする。いや、甘いガムの匂いか。最近は甘いガムこそ少数派だから。
焦ってんのか、今さら無気力なのか、ただ不安なのか、これと言って書くことがない。し、なんかムリヤリ探してきて書こうという気にもならない。腹が減っているせいかもしれない。
大学一年の終わりの頃だった。色々(たいがいくだらないことだ)あって、僕は泣きながら父に電話したことがあった。
そのとき嗚咽混じりに吐き出した言葉を、僕は今でもけっこう正確に覚えてるんだけど、真剣に恥ずかしいので書きたくない。とにかく、僕は泣きながら父に電話したんだ。身長180センチの大の男が身を震わせて、小さな携帯を握りしめて、恋人ならまだしも、父に電話。ちょっと、滑稽すぎるだろう。
それでまあ僕の父はいくつかの気の効いたアドバイスをしてくれて、僕の嗚咽が収まってきたころ、父が言った。
「ご飯は食べたんか?」
まだと、すっかり鼻声になってしまった僕がそう答えると、ひとまずはご飯でも食べえや、腹が減っとったらいい考えも浮かばんじゃろう。
電話を切って、顔を洗って、近くのクスノキという定食屋に行った。で、ご飯を大盛にしてもらって、かき込んで、満腹になった。
帰路、そして家に帰り着く。とうに夜は始まっていて、更け始めてもいた。だけど、不思議なもので、満腹な状態じゃ涙の一粒さえ出てこないんだ。こんな話自体、バカバカしいんだけどもね、
広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
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