酒を呑むことを覚えた(お酒は二十歳になってから)

最終更新: 2017/08/22

未成年は酒を飲んではいけないという。未発達の身体には悪影響で、脳が委縮するとも聞く。

未成年者飲酒禁止――そう法律で決まっている。しかしわざわざ定めなくても、子どもには酒など全然必要がない。

人間の身体はよくできていて、いま身体が必要としているものを「おいしい」と感じる。子どもの時分、父がうまそうに飲むビールを舐めてみたが、「おいしい」と感じたことはただの一度もない。

それが大人になると、たちまち酒がうまくなった。ことに仕事後のビールの一口目は筆舌に尽くしがたい。日がな一日、心にもない出まかせをしゃべり続けて世渡り、薄汚れた喉を、ビールは爽やかに洗い流して真新しくしてくれる。

「酒でも呑まなきゃやってられない」と言うが、真実そうなのである。酒がうまい。酒がおいしい。そう感じる。それ以上の説明は不要である。

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新宅 睦仁/シンタクトモニの作家画像

広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。

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