床の間にかざる塵の山
2017/08/22
昨日は知り合いのツテというかなんというか樋口に連れられて“クラブ”に行きました。しかも“渋谷”の。
ぼくの中のイメージでその2つの単語をつなげると「昨日わぁ、渋谷のぉ、クラブでぇ、軽く踊ってたんだけどぉ、途中でぇ、DJブースでトラブルがあってぇ、音楽とまっちゃったワケぇ、でもぉ、逆にそれでぇもりあがっちゃってぇ、マジヤベェんだぁ」
というような知能が蛇なみな男女が浮かんでしまうのである。
でまあどこのクラブも似たりよったりなんだろうけど、DJは皆の鼓膜に穴を開けようと躍起になって得意顔で、客はよくわからないリズムで体をゆさぶって、忘れた頃に“フゥーーッ!!”と雄叫びを上げて、そんでやっぱりなぜだか得意顔で、どんだけ普段自尊心しいたげられて自信なくイヤイヤ生きてんだろうなという、なんだかどこまでも負の空気を感じてしまう盛り上がりで、もちろんそれはぼくの偏見なんだろうけど、とにかくはゆるゆると夜は朝に連なってゆくのでした。
で、そんな感想は僕の十八番とも呼べるもので、福岡の親不孝通りのクラブに生まれて初めて行ったときから、毎回同じような感覚、状況に陥る。
クラブの真ん中で「未来に対する漠然とした不安」を切々と考える芥川のような感じ、それがぼくである。
とりあえず、クラブに行くやつは嫌いだ。クラブを楽しいというやつも嫌いだ。古風で構わない、やっぱり嫌いだ。
広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
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