夏と秋のあいだ
2017/08/22
自画像、けっこう真面目に描いたのに、描いてから気付く。鼻が小さすぎる。
僕が生まれてきたとき、父は「鼻が生まれてきた」と思ったそうだ。
それほでに僕は鼻が大きい。でかい。巨大。ビッグ。とても、とっても、たくましく、ストロング。
いや、セクハラじゃない。
閑話休題。
人はどうか知らないが、僕にとっての夏は、8月の31日をもって終わる。
そう、小学生のときの夏休みと同じ感覚が今も残り続けていて、しかも根強いのである。
だからもう今は秋で、心はどこか物悲しい。女心と、男心と、秋の空。暑くたってクーラー全開だって、秋ったら秋。
枯れ葉みたく、心かさかさ、胸ぬれそぼる。
月並みな気持ちは、きっと誰でもそう思うから“月並み”と言うのではあるけれども、それはバカアホマヌケでも感じられるという意味において、「万人の共感を得られる」ということは、どんな素晴らしい絵画より小説より映画よりも優れているのではないか、なんて、秋。
広島→福岡→東京→シンガポール→ロサンゼルス→現在オランダ在住の現代美術家。 美大と調理師専門学校に学んだ経験から食をテーマに作品を制作。無類の居酒屋好き。
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