「Shopping」 概要
1.サムホールサイズ(228㎜×158㎜)の絵画作品全52点を展示する。
2.全作品を10,000円にて販売する(内4点は展示用のため基本的に非売品)。
3.作品は即売し、即時持ち帰り可能とする。
4.全作品が売却済みとなった後も、個展は会期終了まで継続する。
5.作品裏面には制作方法等の情報が閲覧できるQRコードを貼付する。
6.作品販売の売り上げの一部を「緑の募金」へ寄付する。
「くたばれ東京藝大」展から「Shopping」へ
前回の「くたばれ東京藝大」展とは対極にあたるような個展を行うことを大前提とした。予想を裏切ることにより、鑑賞者はもちろん我々自身をも不安定な状態にさせ、古典作品を鑑賞するような安穏さ、退屈さを回避することがその狙いである。そして今回、我々は「商業性」を最重要のキーワードとして個展を企画した。
作品の販売について
作品は即売・即時持ち帰り可能であるため、時間の経過とともに「売れた作品=良い作品」が消え、「売れない作品=良くない作品」が残っていくこととなる。また、商業性の最たるものは「利益を得ること」であるため、全作品を完売させることを目標とする。
作品のコンセプトについて
メンバー4人のそれぞれの作品は、すべて「万人受け」という見地から制作されている。商業性を徹底するにあたり、個人的に過ぎる信念や思想は不要であると同時に、しょせん人々は芸術を解さないため、つまるところそれらしい表面だけを創作するのが効率的(=商業的)であるからである。
QRコードについて
絵画の「商品性」を高めるために貼付されており、その絵画の制作者や使用素材、取り扱い方法などを明示し、画家を生産者、鑑賞者を消費者であると位置づけ、絵画の敷居の高さ、または特別性を払拭しようという試みである。これは食品などでは広く行われているトレーサビリティーとほぼ同様の意義を持っており、これにより絵画といえど野菜などと同様の生産物であり、他のもろもろの物品と同様に「買われ、消費される(飽きられる)」という経済活動において当然の流れに沿い「絵画を消費する」という意識を啓発する。
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